看護師から保健師になる人も多い

看護師資格を持ちながら保健師資格を取得する人は多いものです。
看護師は手術に立ち会ったり、救急患者に対応したり、まさに命を預かるストレスフルな現場に臨場しているわけですが、保健師の仕事は相談が主な業務になります。

したがって、保健師は看護師と違って現場で即応性を求められることはないのですが、職域が変わっても人の命と健康を預かるという責任の重さは変わりません。
医療の専門知識を持っているという、高度な業務を保健師は要求されます。
看護師資格を取得していない人が保健師になることはできません。
ただ、そうであってもほんの少しのミスが医療現場では大変なことになってしまうだろうという、看護師がいつも抱えているストレスは、保健師業務に専念するようになると軽減されます。

即座の対応というよりも相談活動が保健師の仕事のメインなので、当直、夜勤の必要性はなく、土日休みが取得できる職場は多いものです。
土日休みがきちんと取れると家庭サービスにも支障が少なくなります。
これもまた保健師の職務の大きなメリットです。
相談活動はある程度の年齢などになってもできるので、体力的な負担感も軽減されます。

とは言え、保健師の仕事に求められる素質、保健師の職務に求められている責任には大きなものがあります。
保健師は、看護師と同様に医療に対する最新の専門知識が求められますが、看護師のようにチームで動くとは限らないので、個人でもきちんと動くことができる指導的資質が必要です。

その分、責任感が強くまた、人と接することが多いので高いコミュニケーション能力が求められます。
保健師が接する可能性があるのはありとあらゆる人たちです。
子供向け、子を持つ母親向け、老人には老人への対応が求められます。
対人関係が大切なため、人と接するのが好きな人が向いています。

保健師の職責は、人々の健康を守ることです。
健康診断結果を踏まえ、そのデータを科学的に理解した上で、健康に関して不安を抱える人々に生活、食習慣の改善指導を行わなければなりません。

働く場所によって保健師資格が必要

保健師が働いている現場は多岐にわたります。
例えば、精神保健福祉センターでは精神衛生相談を行います。
まだ精神科に行ったこともないし、精神医療に対して偏見を持って嫌がる人がいることも事実です。
そういった相談対象者に初めて接し、ひきこもり、認知症、発達障害などありとあらゆる心の問題に対処しなければなりません。
公的現場ではあらゆる健康の専門家として保健師資格が求められることが多いのです。

行政機関で幅広く活躍を期待されているのは何と言っても保健所です。
保健所は地域の健康を一手に引き受け、病気の早期発見とその予防、円滑な治療に対象者をつなげるという役割があります。
健康診断と言っても、乳幼児健診、成人健診、妊婦の健診があり、老人の検診もあることから、それぞれの人たちに対してそれぞれ適した対応をすることが求められます。
身体、知的、精神の障害者について、それぞれどのようにして生活の質を上げていくのかという、福祉的な役割を担うこともあります。
その地域に居住する難病患者の支援、また、インフルエンザの流行予防、エイズに対する知識の普及など、ありとあらゆる健康の問題を取り扱っているのが保健所保健師です。

また、申請することによって、養護教諭の資格を得ることもできます。
学校では健康指導を行い、あらゆる病気に対する知識を持ち、生徒たちに対処しなければなりません。
また、保健室は学校に疲れている子供達の癒しの場所でもあります。
甘やかし過ぎずにけじめをつけて、それでいて優しいという、学校におけるお母さん的な役割を期待されます。

産業場面にも保健師は必要です。大企業は社員の健康を守るために産業医を置いています。
産業医と二人三脚になって健康診断を実施、健康指導を行うという役割が期待されます。

保健師は健康の専門家としてありとあらゆる場面でその役割を期待されています。
看護師が個人の患者さんに接するのに対し、多くの人とかかわることが好きで向いている人には保健師は向いている仕事です。